不滅のあなたへ心得メモ

まんが不滅のあなたへのファンです。読んだことを書きたい時に書く。未読の方には沢山のねたばれがあります。時々ほかの作品の感想も書きます。関係ない日記もあります。

39話のこころえ

久しぶりな気がする。

殺したとき、死んだとき、そのひとの痛みがわかるフシ。
だれも殺したくない。

再会した(してない)ピオランは、戦う意味を
シンプルに設定してくれます。
弱きを助けよです。

再び闘技場にもどる。なかなかの手練れに手こずる。
この人は勝負を放棄してフシに一息つかせてはくれない。

殺せ!殺せ!
ある種の(読者の)人たちはこうですよね。
主人公が戦いをためらうとき、「現実をみろ」と「書いて」みたりして。
「打って」みたりして。
すでにその場が現実ではないし、

もし現実の死を知っているなら、
自分の手で人を殺めたなら、
砲撃を浴びたなら、
そう言えるのか。

わかりません。想像するしかない。

少なくとも、愛する人が死ぬことは何回も見てきた。
その瞬間に泣き叫びもした。
殺せ殺せとは口が裂けても言えない。
ためらっていれば、そりゃあそうだよと思う。

私たちが見ているのは紙についたインクだが、
その中の人たちは現実を生きているのだから。

 

それにしても、
この島、本当に貧しい土地だなあ。
フシが見舞う対戦相手。
その暮らす掘っ立て小屋は、骨組みに日よけをかけただけ。
グーグーと兄ちゃんの寝床に同じ。
しかしあそこには豊かな実りがあって、緑の木々があった。
人々は殺し合いをせず、悪口言いながらも楽しく暮らすようだった。

その豊かさがないから、殺すことしか楽しみがない人もいるのか。

 

みなが外に出られる日が来るといいなあ。
そして、ここがかの有名なかつての監獄島でございます、と
観光の船がくる日がおとずれるのだ。
そんな場所、あったような気がする。